Strategy、Q1で14.46億ドルの含み損 それでもBTC追加取得を継続
米Strategyは2026年4月6日付の8-Kで、2026年第1四半期にデジタル資産で14.46億ドルの未実現損失を計上したと明らかにした。同時に、4月1日〜5日には4,871 BTCを約3億2990万ドルで取得し、保有量を766,970 BTCまで増やしている。会計上の損失と取得継続が同じ開示資料に並んだことで、同社の財務運営が改めて注目を集めた。
開示で確認できる数字
Strategyの8-Kによると、4月1日〜5日の購入価格は1BTCあたり67,718ドル、4月5日時点の平均取得単価は75,644ドルだった。3月31日時点では保有量762,099 BTC、4月5日時点では766,970 BTCとなっており、同社は期末後も買い増しを続けた形だ。購入資金はATM(at-the-market)での株式・優先株販売による手取りを充当している。
未実現損失の中身は「現金流出」ではない
今回の14.46億ドルは、保有するBTCの時価が帳簿価額を下回ったことで生じた未実現損失であり、直ちに同額の現金支出を意味するものではない。Strategyは同時に2.42億ドルの繰延税金利益も開示しているほか、3月31日時点のデジタル資産簿価は516.5億ドルだった。つまり、損失表示は会計上の評価差を示すもので、キャッシュフローとは切り分けて見る必要がある。
それでも買い増しをやめない理由
Strategyは近年、ビットコインを準備資産のように積み上げる戦略を継続してきた。今回も、ATMによる資金調達を通じてBTCを追加取得しており、企業の資本政策とビットコイン保有が強く結びついた運営であることが分かる。8-Kでも、同社は将来の価格変動によって未実現損益や税効果が変わり得ると明記しており、BTC価格の上下が財務諸表に直接反映されやすい構造が確認できる。
市場が見るべき論点
今回のニュースは、単なる「損失拡大」ではなく、企業がBTCを大量保有する際の会計・資金調達・リスク管理の結びつきを示している。特に、保有量が76万BTCを超える規模になると、価格変動がPLや税効果に与える影響も大きくなり、投資家は保有株の見方を「ソフトウェア企業」と「BTCトレジャリー的な側面」の両面から確認する必要がある。
また、同社は4月第1週の買い増しを公表しているため、短期の価格変動があっても、経営判断としてはBTC積み上げ方針を維持していると読める。ただし、これはあくまでStrategy固有の資本戦略であり、他の企業や個人にそのまま当てはめられるものではない。会計処理、資金調達手段、株主構成、リスク許容度が異なれば、同じ手法でも結果は大きく変わる。
まとめ
Strategyの開示は、BTC価格が下がれば含み損が拡大し、上がれば評価が改善するという、同社モデルの分かりやすさと脆さの両方を示した。2026年Q1の数字だけでなく、4月に入ってからも買い増しが続いている点まで含めると、同社は引き続きBTC保有を中核に据えた財務運営を続けていることが分かる。
